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晩秋の八幡湿原を歩く(1998年11月7日)広島県芸北町
[新川溜池]

農業用溜池としての人工池ですが、 流れ込み周辺には湿原が広がっています。
霧の中、木道を歩きます。湿原植物はすでに冬枯れ、 わずかにキセルアザミの紫の花が残っていました。

芸北自然保護レンジャー の有志で今年はこの池を周回する熊笹に覆われた歩道を 人ひとり歩ける程度の幅で草刈りをしました。
[尾崎沼]

新川溜池の下に広がる尾崎沼です。 対岸の落葉松が黄葉が絵画のようです。

[カラマツ(落葉松)]
マツ科
Larix leptolepis

赤松に代表される針葉樹のほとんどが常緑である のに、このカラマツは本当に美しく黄葉し葉を落とします。 また多くの針葉樹はキノコ栽培のほだ木には不向きであるのに、 カラマツは一部のキノコ ( クリタケナメコ ) のほだ木として利用できるそうです。 ちょっとおもしろい話です。材に精油分が少ないのでしょうか?

1998/11/7 広島県芸北町
[カキツバタ]

アヤメ科
Iris laevigata

下流の集落にほど近い栽培池には、夏のなごりのカキツバタがまだ咲いていました。

1998/11/7 広島県芸北町
[ブナシメジ]
キシメジ科シロタモギタケ属
Lyophyllum marmoreus

臥龍山()にはブナの原生林があります。 ブナの倒木や枯れ木には特にキノコがよく発生します。 自然の中では堅い材も菌によりあっというまに無になってしまうこと から漢字ではブナを木偏に無と書くほどです。
この木材腐朽菌のひとつがブナシメジです。 ホンシメジの商品名で販売されているのは実はこのブナシメジです。

(注) ブナシメジにはしばしば傘に亀甲模様のひび割れがありますが、 これにはほとんどなく写真は同じ属のシロタモギタケ(Lyophyllum ulmarium)かもしれません。

1998/11/7 広島県芸北町
[サワフタギ]
ハイノキ科
Symplocos chinensis

青いトルコ石のような色は「森の宝石」です。 葉の落ちた登山道のほとりでこの色がよく目立ちます。 春には小さな白い花をたくさん咲かせます。

1998/11/7 広島県芸北町
[アズサ(ミズメ)]
カバノキ科
Betula grossa

歌の「あずさ2号」、穂高の「梓川」も有名です。 アズサの木がどんな木か見たことがありますか? 写真は尾崎沼に近い集落の神社の境内にある アズサの大木です。 樹皮がヤマザクラに似ていること、 カバノキ科の葉の特徴で重鋸歯、葉脈が平行直線状に通ってること 等で見分けます。 それとアズサの一番の特徴は樹液が「サロンパス」の臭いがすることでしょう。

1998/11/7 広島県芸北町

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